
野良猫のちょろりんは、チョロのお兄ちゃんだ。
かなりの確率で血がつながっていると思う。
瓜二つなのだから。
初めて見たときのちょろりんは、
驚くほどガリガリに痩せていた。
たぶん、ごはんをくれていたおじさんが
亡くなってしまったからだと思う。
餌をもらっていた場所が突然なくなれば、
そりゃあ痩せる。
そして行き着いたのが、我が家(実家)だった。
🌾 田んぼだらけの場所に現れた
実家の周辺は、ほぼ農家。
田んぼだらけで、町にコンビニは1軒。
しかも数キロ先。
つまり、かなりの田舎である。
残飯を田んぼに投げるのは、
肥やしとして処理するため。
決して面倒だからではない。
それを目当てに猫やカラスがやって来る。
ちょろりんも例外ではなかった。
いつも残飯を狙っていたせいか、
鼻の周りは真っ黒だった。
「今日も顔、汚してるなぁ」と思いながら
遠くから見ていた。
🐾 近づけなかった頃
その頃のちょろりんは、
人の顔を見るだけで警戒していた。
逃げられる距離を保ちながら、
様子をうかがって、急いで食べる。
そんな毎日だった。
🌸 最近、変わってきた
どうやら
「ここに来ればチョロの餌がもらえる」
ということを覚えたらしい。
ねだり方も分かってきたのか、
ちょろりんは少しずつ太ってきた。
学習能力が高いのか、
食への執念がすごいのかは分からない。
警戒心もだいぶ薄れてきた。
(まだ耳はイカ耳気味だけど)
今では、私たちの近くでも食べられるようになった。
👀 信頼の証
瞬きをされるたびに思う。
猫の信頼の証、あの瞬きである。

……そうなると、こちらの言い分は決まっている。
「仕方ないな。信頼の証だからね」
信頼されてしまったのだから、
餌をあげないわけにはいかない。
そういうことにしている。
ところが後で分かった。
家族全員がそれぞれ
「信頼の証をされたから」と
ちょくちょく餌をあげていたらしい。
そりゃあ、太る。
🐱 今のちょろりん
最近のちょろりんは、
鼻の周りもピンクになり、
前よりずっと可愛らしくなった。
残飯で真っ黒だった頃が嘘みたいだ。

🐾 ちなみに
家で一緒に暮らしているチョロは、
私にまだ一度も瞬きをしてくれたことがない。
一番近くにいるはずなのに。







